キャンプ道具

【キャンプツーリング】DDタープで初めてタープ泊に挑戦してみた。感想とタープ泊のいいところ・悪いところ

この秋、ずっとやってみたかったタープ泊キャンプツーリングにはじめて挑戦してみた。
これまで何度かキャンプツーリングはしてきたが、どれもテントを設営して行っていた。

僕はインスタグラムの@noripuriさんのファンで、キャンプツーリングを始めてみたいと思ったきっかけも彼である。
かつて僕も同じSR400に乗っていて、カフェレーサースタイルのバイクでかつタープだけで寝るかなり無骨な、それでいて温かみのあるキャンプ道具のセレクトにとても惹かれていた。

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この人に憧れて最初はベージュ色のテントを買ってキャンプをしていたが、やはり写真で見るとテントとタープでは見栄えは大きく違う。
そこでこの秋、ついにタープ泊に挑戦しようと決心したわけである。

といっても憧れの人と同じアイテムを買い揃えるのは僕の信条に反するので自分なりに道具をセレクトし直した。
タープは汎用性と見た目の格好よさからDDタープの3x3サイズをチョイスした。

今回初めてタープ泊をやってみて、テント泊にくらべて感じたいいところと悪いところ、感想を書こうと思う。
なお今回挑戦したのはダイヤモンド張りという最もオープンなタープの張り方なので、張り方によっては下記のメリットデメリットも変わってくるだろうと思う。

タープ泊のいいところ

①設営が楽しい


まずタープ泊を始めるにあたり、設営がとても楽しい。

これまでテントを組み立てているときは、フレームを組み上げてそれにフライシートをかぶせるだけでペグやロープにこだわる必要もなかったので、設営時のワクワクはそこまでなかった。どちらかというと作業的で、良くいうとテントの設営はイージーである。

それに比べタープ泊はペグ・ロープをある程度しっかりしたものにする必要があり、ロープを張る位置を考えてペグを打ったり独立したロープをタープに結んだり、ロープの結び方を覚えたりする必要がある。
風向きを考えたり、コンディションによってポールの高さを変えたりとその環境によって柔軟に対応する必要もある。
以上のことからテントとは全く勝手が違うように感じた。しかしなによりそれが楽しい

あえて不便を楽しむキャンプであるからこそ、タープの設営はとても楽しいものに思えた。

僕が購入したロープは以下のものである。
黒いロープを使いたい方は、夜は全く見えなくなるのでこのように反射素材が入っているものをお勧めする。

②見た目が格好いい(テンションが上がる)


キャンプツーリングで持っていけるテントは一人用もしくは二人用が限度だ。
1〜2人用のテントはワンポールテントでもない限りは高さも1m程のものが多く、組み立ててみると思ったよりもこじんまりしたものになる。

それに比べこのDDタープは3x3mの大きさがあり、それを広げて使うわけだから大きさ・高さが出る。
この写真だとポールは190cmのものを使用している。

テントとタープどっちが格好いいかというともちろんそれぞれの好みがあるが、これまでテント泊しかしたことのなかった僕にとってはこの「大きさ」そしてこのダイヤモンド張りの天を突くフォルムの「格好よさ」にかなりテンションが上がった

③整理、片付けしやすい

テントの時はどうしても「内と外」という区切りがあるので、使わない道具は夜寝るときにテントに入るまで中に適当に突っ込みがちだ。
なので道具のケースや袋が散乱したり、何をどこに置いたかわからなくなったりするケースが多々あった。

タープ泊は道具全部が丸見えなので、整理していないとみすぼらしくなりせっかくのキャンプの雰囲気が台無しになる。
なのでわりと設営を完了するあたりからバッグの中に袋やケースを整理したりし始める上、「内と外」の区切りがないためとても整理がしやすい

整理されているということはそれだけ片付けもしやすく、DDタープに関しては折りたたむだけで片付けが終わるので撤収作業も早く終えることができた。

④寝るまでの準備が楽

③でも挙げたように「内と外」の区切りがないので、寝に入るまでにテントから出たり入ったりする必要がなく、寝袋をかぶるだけで就寝できてしまう。
内と外の区切りがないのは思ったよりも恩恵が大きく、「寝る準備」という感覚がほとんどないため億劫にならず寝ることができた。

⑤寝に入る時の気分は最高

タープ泊で何より最高だと感じたところがこの部分で、寝袋に入って上を向いた時の気分は最高だった
タープの先から伸びるポールとロープ、そこから覗く木々や夜空の景色はとにかくワクワクした。寝る前にワクワクしてしまうと眠りに入りにくいのだが、そんなことよりも気分は最高だった。
非日常の極みで、テントでは味わうことのできない贅沢な景色だと感じた。

⑥コットの寝心地はマットより全然いい

「タープ泊」としての必須でなはいのだが今回コットを初めて導入したのだが、これがかなり良かった。
これまではサーマレストのマットを使用していて、これも寝心地は悪くはないものだったがそれに比べコットの寝心地はかなりいいものであった。

僕が購入したFUTURE FOXのものは横幅も広く寝返りがうて、組み立ても簡単だしなにより柄がおしゃれでかなりお勧めだ。
その前に一度購入したキャプテンスタッグのコットは組み立てがかなり難しく、結局完成させることができないまま返品したので個人的におすすめしない。

タープ泊の悪いところ

①風雨に弱い

タープを設営していて強く思ったのが、「雨だと悲惨だろうな」ということである。
まずタープを地面に広げ、そこからペグをうち設営を始めるのが基本なので、雨が降っていて地面の状態が悪いと裏面に水や泥がつき、その下に道具を置いて寝ることになる
また風が強い日にはタープがなびいたり、最悪飛んで行ったりして設営に苦労しそうだ。

さらにダイヤモンド張りだと間違いなく雨が降り込むし、風に弱い。
コンディションの悪い時にタープしか持ち合わせがない場合は張り方や設営方法を工夫する必要がありそうだ。

②準備物多いから忘れ物が怖い(ペグ、ロープ、ポール)

タープ泊には最低限タープの他にペグ、ロープ、ポールが必要になる。
現地調達で木の枝を使用しているのも多くみられるが、初心者にはあまりお勧めできない。

準備物が多いということはそれだけコストがかかるということと、選ぶ手間(これは楽しみでもある)がかかるということ、それに加え「忘れ物」というリスクがある。

僕は設営していた際、ロープがバッグの奥の方にあり見つからず最初忘れてしまったかとヒヤリとした。バイクに結ぶなど何かしら方法はあったかと思うが、実際もしロープを忘れていたらと考えると怖い。

③寝る時けっこううるさい(鈴虫の声、隣のテントのいびき)耳栓必要

テントに比べ一枚も遮るものがないと、いざ寝るときに自然の音は思ったよりも大きい。
今回のキャンプは山中のサイトだったので寝る際に鈴虫の声がずっと響いていた。さらにたまに聞こえる鹿の鳴き声が怖かったり、隣のテントグループのイビキが聞こえてきたりし、あまり深く寝ることができなかった。

途中で耳栓を持ってきていたのを忘れていて、装着した後はわりと快適になった。
どこでも何が聞こえていても寝れるという人には関係ない話だが、そういう図太い人以外は耳栓を持っていくことを是非お勧めする。

④獣や虫がいるところではめちゃくちゃ怖い。防御力ゼロ

当然だが虫・獣に対しての防御力はゼロである。なにしろ遮るものがないのだから。
この日は虫はほとんどいなかったためその心配はなく寝ることができた。念のため蚊帳も用意し、春先〜秋の終わり頃までは持って行った方がいいだろう。
真夏以外は寝袋をかぶるので、顔さえ覆えればいいため蚊帳は安物でいいと思っている。

⑤やっぱり寒い

当然だが、寒い。
この日は10月のはじめ。標高もそこまで高い場所ではなかったが、それでも寝る時にコットの下からしっかり目に冷えを感じた
テント泊に比べてより気温が寒い時用の寝袋、マット、ブランケットを用意する必要があるだろう。

寝袋の上部よりもコットからの底冷えを感じたので、コットの上に敷くマットやブランケットは常にあってもいいかもしれない。

⑥外からは丸見え

開放感とのトレードオフで、周りからは寝ている姿は丸見えになる。
今回はかなり人の少ない場所を確保することができたが、人の多い人気キャンプ場に泊まった時なんかは結構気を使うかもしれない。
外側ではなくタープ側に顔を向けるようにすると顔は見られないので気持ち的に少しはマシである。

⑦意外にコンパクトに収まるわけではない

タープとマットだけで寝る最低限のスタイルだともちろんテントよりも軽量・コンパクトな装備にすることができるが、僕のようにコットを使用し、さらに下に敷くものを持って行こうなどと考えていると、テントと比べてコンパクトになるかと言われるとそうでもない。
さらにコットの組み立ては意外と手間がかかるものなので、使用する場合はタープ設営の後にコット設営という二度の手間があるということになる。もちろんそれは撤収の際にも当てはまる。

本当に最小限の装備を目指す人はタープとマットのみ。最小限でかつ寝心地も求める人はテントとマット。コンパクトさでいうとタープとコットというのはその次くらいになる。

タープ泊の感想。とにかくワクワクする

テント泊に比べデメリットの多いキャンプスタイルではあるが、設営から撤収まで「特別なことをしている」という感覚がとても強く、終始ワクワクしていた

キャンプの目的は「非日常」「不便」「自然」を楽しむことだと個人的には思っている。
その3つの目的にタープ泊はテント泊よりも近いところにある。

当然、それには「不快」「危険」も付きまとってしまうことにもなるが、それも含めてあまりある「ロマン」がタープ泊にはあると感じた。

ロープの結び方なんてタープ泊をしないと知る必要もきっかけもなかったが、今回で知ることができた。
これは緊急時にも使えるスキルにもなる。

興味がある方はぜひ一度タープ泊も試してみてほしい。
テント泊とタープ泊、どちらが偉いなんてものは当然全くないが、両方を経験しているということは大きな経験値だと思う。

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