先日開催されていた「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」を観覧しに行くために、東京都庭園美術館にはじめて赴いた。
東京の目黒駅に始めて降り、美術館に向かうまでの「白金」という文字に、ああここがシロガネーゼのシロガネか、などと思いながら美術館に向かった。
「庭園美術館」の名の通りここは大きな庭園になっており、入り口は美術館というより公園の入り口のようだった。
美術館に入るまでカメラを取り出すことを忘れていたので美術館自体の写真はあまり撮れていない。美術館内部を見たあとに庭園を散歩したときの写真をここに掲載しようと思う。
この日はまだ桜がよく残っていた。
桜の他の種類の樹も多いので花見スポットとは言えないが、子供連れの方がシートを広げている様子も見られた。静かで美しい場所なので、あまり大人が大勢で騒ぐには似合わない場所である。周りの環境も含めて静かな桜を観て楽しむことができた。
庭園から見た美術館の外観。アールデコ様式の美しい建築であった。
美術館内部は撮影できなかったが、内部も直線的かつ華美なアールデコ特有の美しさがあり、厳かな空間だった。
庭園には椅子が多く配置されており、気軽に休憩する場所が用意されていた。
まったくの自然の中に無機質な質感の椅子だけが並んでいる風景も少し面白かった。
広場には中央に桜があり、家族連れやカップル、また一人で静かな時間を過ごしている方々がおられた。
広く綺麗な場所なので子供たちが楽しそうに遊んでいた。年配の方がここでピクニックをしている風景はなんだかグッとくるものがあった。
先ほどまでの洋風の庭園と雰囲気の大きく異なる、和風の庭園も隣にあった。
洋風の庭園の開けた空間とは異なり、池を中央にして木々が茂る自然にあふれた空間であった。この2面性を楽しめるのもこの庭園美術館の特徴である。
ここは季節によってかなり表情が変わりそうな空間だと思った。
目的だった岡上淑子の展示は2019/4/7(日)に終了しているので、僕は終了間際に見ることができた。
僕個人の感想としては非常に女性的なコラージュ作家だと感じた。その当時最先端であったであろうモードの雰囲気を感じることが出来、風刺的でいてかつ斬新・刺激的で独特の美しさがあった。作品の隣に展示されていたバレンシアガとディオールのドレスが美しかった。個人的にはコラージュ作品ではなかったが「リンゴと鍵」という作品が好きだった。
しばらくサボっていた徘徊日記だったが、どこか初めての土地に赴くたびにこれからもサボらずやっていこうと思う。
(撮影カメラ:RICOH GR2)