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ブログにおける「自分らしさ」とは何か。エッセーを書く意味

このブログも計100記事の達成を目前にして、僕自身もブログに対する熱量や考え方は始めた当初とずいぶん変わった。

そこで自分の書いてきた記事を俯瞰してみると、大きく二つの種類に分けられる。

それはジャンルやカテゴリといった目に見えた区分では無くて、

書きたいから書いた内容か
読まれたいから書いた内容か

のふたつである。

「読まれたいから」書いている記事

例えば商品のレビュー記事。これは間違いなく「読まれたいから」書いている内容である。たとえばこういった記事だ。

冬キャンプの極暖革命アイテム『電熱シュラフ』 タープ泊にもオススメ

Amazonでキャンプ道具を漁っていた時、見つけたときには目を疑った。と同時に眼から鱗だった。 そのアイテムこそ、「電熱シュラフ」だ。 2021 寝袋 USB充電加熱寝袋 ポータブル 電気シュラフ 冬 ...

 

アフィリエイトというものはブログやYoutubeなど様々な媒体を通して紹介した商品を読者・視聴者に買ってもらい、その紹介料が入るというシステムだ。このブログも例に漏れず、商品レビューの記事には必ず商品リンクを貼って購入を促し、アフィリエイトの収益を得ている。

当然自分が購入し、自分が使い、いいと思ったものだけを紹介しているし、微妙だなと思った点は素直に書いているから媚びているつもりは一切ないのだが、明らかにこういったレビュー記事は「読まれたいから」書いている記事である。

またライフハックの記事も同様である。

ソフトバンクからワイモバイルに乗り換え 4年縛りの半額サポートプラン中でも大丈夫だった話①

僕はこれまでソフトバンクで購入したiPhoneXを使用していた。あまりよくわかっていなかった僕は店員にいわれるがまま半額サポートプランという4年縛りのソフトバンクのプランに入っていた。 現在僕はそのプ ...

 

日頃の生活をしている中で自分がいいなと思った工夫や節約の方法など、読んだ人の生活がなにかしら改善したらいいな、と思っているから書いている記事だ。

 

「書きたいから」書いている記事

では、書きたいから書いている記事とは何か。

ネットという全世界にわざわざ時間をかけて文章を公表するのだから、当然すべての記事が読まれたいから書いている記事には違いない。だから「書きたいから書いている記事」が読まれたくないのかというと当然そうではない

ではどういうことか。
商品レビューやライフハックなどいわゆる「読まれたいから書いた記事」は読者がその記事を読んだその後に「商品の購入」や「生活・考えの改善」という何かしらの「読者の読後の行動・変化」を期待している。
それに対し「書きたいから書いた記事」は読者のその後の行動・変化は期待していない。あくまで自分の「アウトプット」としてその文章を執筆している。

「書きたいから書いている記事」の目的は、表現と思考の整理、はたまたはストレスの発散である。だから当然文章にはトゲがあったりもするし、読む人全員がうなずける内容ではない。

 

そのほか、例えばこの記事なんてストレスの発散でしかない。

 

日記もどちらかというとこのカテゴリに入るだろう。このブログの中の「ESSAY」というカテゴリの記事の多くはそういう内容だ。

 

読まれたいから書いている記事が、増えている。

で、何が言いたいかというと実感として最近「読まれたいから書いた記事」の数が増えている

このブログの初期はただただ書きたいことを書く記事の割合が多かった。しかしブログを続けていくうちに、「ブログのコツ」を捉え始めた。それは、「読まれる文章とは何かしら読者にメリットを与える文章である」ということを理解したことが大きい。さらには収益が発生し出したことも大きいだろう。

ただただ思いつくことを書いているだけでは、読者に「で?」と聞かれかねない。だから読んだ人に「で?」と思わせないよう、どうしてほしいかを誘導するような文章や構成にする必要があるし、いわゆる「オチ」をつける必要があるのだ。

最近の記事では、それが自然にできるようになったと感じる。それは多分、「収益を目指すブログ運営としては正解」だろうと思う。

 

「正解の方法」の面白くなさ

読まれる文章のコツを掴み、最近PV数や収益は順調に伸びているのだがそれと同時に葛藤も生じている。それは「はたしてそういうブログの記事は面白いのか?」ということだ。

過去に一度、そういう内容でこのブログで疑問を投げかけた記事がある。

 

「読まれる文章」を意識して書くとどうしても当たり障りない文章になる。トゲはなく、まるでセールストークのような文章で読者に手を擦りながら寄っている。
ただ、その印象を決めるのは結局読者であるし、結果読まれている・買われているのだからそれがすべてだ。これがきっと正解なんだろう。

この方法を極めるとなると、文章に「自分らしさ」なんて必要ない。ある程度ジャンルを固めて「この人はこれに詳しい」という印象を多くの人に与えれば勝ちなんだから、実は難しい話じゃない。

ただ、もともと僕自身が音楽やアートという芸術分野に身を置いていた手前、この方向性にすごく違和感を感じてしまう。
バッサリいうと「書いていて面白くはない」のだ。

音楽の話で例えると、メジャーに行ったアーティストは音楽性が大衆向けになる、なんてことをよく聞くだろう。事実メジャーレーベルに入ったアーティストは入る前よりも様々な意向や指示、目論見がその創作に込められ、純粋にただ「やりたいからやっている音楽」ではなくなる。(すべてのアーティストがそうではないと思うけど)

いわゆる「商業主義」というものがアーティストに見え隠れするとファンとしては微妙な気持ちになってくるものだが、それを自分のブログに自分で感じてしまうのだ。僕はブログも一つの「文章表現」であり「文学」という芸術の一部分にもなり得ると考えている。

たかが100記事書いた程度で自惚れたことを書いていることは自覚しているが、最近そう感じることが多くなってきた。

 

インスタントなものでは無く、ファンを得るブログにしていきたい

これからはブログ運営として、もっと「ファン」を得るものにしていきたい。

結局商業主義か、と思われてしまうかもしれないがそうでは無く、もっと僕自身の考えや主張、パーソナルな部分を出して読者を惹きつけるような記事を書いていくことを意識しようと思う。

ただただ「読まれたいから書いている記事」は、読者が読んで自分のメリットを持ち帰るだけなのでファンを得ることも何もない。ただただ自分の利益のためだ。
それに対し、「書きたいから書いている記事」はあまり読まれない上に多くの読者にはそっぽを向かれる内容だが、ごく少数の人に刺さったりするものだ。なぜなら著者のパーソナルな部分、人間臭い部分がそこに顕著に現れるから。

この記事は疑いもなく「書きたいから書いている記事」にあたるので読んだ読者がどうこうするものではない。しっかり読んでくださった方にはほんと時間をいただいて申し訳ない、という感じだ。

100記事を目標にしてきたブログもこの記事が99記事目。そろそろ密かな固定ファンもついてきたんじゃないかなとかいう願望も込めながらこれからのブログ運営も温かい目で見守ってほしい。そしてもっと面白いものにしようと思うので、これからも気合入れていこうと思う。

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