愛用品

Vivienne Westwood × Victorinox SwissArmy

いつ何度見ても格好いいなあと惚れ惚れするものがある。
僕の所有物の中でそういうものの一つが、この「Vivienne Westwood × Victorinox SwissArmy Classic」。

ナイフというものはシンプルに男心をくすぐるもので、何に使うかはっきりしていなくとも男というものはそれに惹かれてしまうものである。またアーミーナイフというのものはその形状や仕組み、機能性がいわゆる「中二心」をとにかく刺激するものである。

 

これまで料理用以外にナイフなど一本も所有しておらず、使用用途が特になかったので憧れがあるだけでそれを購入するきっかけが無かった。今となってはキャンプに行ったりするので必要だが、そういうアウトドアな趣味を持つまでは不要だった。

この製品を知ったときには非常に感動した。SEX PISTOLSなどのパンクから音楽とファッションの世界にのめりこむようになった僕にとって、ヴィヴィアンウエストウッドは特別なブランドだった。このコラボ品は今となってはかなりレアなものだが、奇跡的にオークションで見つけてすぐさま購入した。

 


Vicorinoxのロゴ面にVivienne Westwoodと書かれているだけでも感動ものなのに、裏面には髑髏とリボンのデザイン。決してハードにはならずヴィヴィアンらしい少しポップで愛嬌のある絶妙な塩梅のデザインである。

 

このリング部分にはちいさなオーブのチャーム。きっとこのチャームだけほしい人さえいるであろう、細かい装飾が嬉しい。

 

各機能を出すとこうなる。3つとも出して同時に使用する機会は無い。

このやすりとハサミが結構便利で、出先で爪が欠けたりした際の手入れや、洋服のほつれをハサミで切ったりすることが多い。ヤスリの先はマイナスドライバーとして使用でき、Zippoの調整やサングラスのネジ締めにも使える。ハサミ・ナイフの切れ味は申し分なく、切れにくいと思ったことは特にない。肝心のナイフはほとんど使用する機会はない。ハサミもナイフも刃は薄いので、あまり固いものを切るのは少し怖いところもある。

 

さらにこのナイフの中にはつまようじとピンセットが収納されている。特に使用したことは無いが、いざという時には便利そうだ。

 

製品を購入した際についてきたケース。裏面の赤がよく似合う。

 

無目的の所持は軽犯罪法にあたる

わたしはこれを無印の仕分けポーチに入れ、バッグの中に入れている。しかし、いつも携帯しているわけではなく、たまに持ち歩く程度にしている。

ナイフの持ち歩きは6cm以上になると銃刀法違反になるが、6cm未満でも「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者は、拘留又は科料に処する」となっており、「軽犯罪法による規制(凶器を隠し持つ事の禁止)」となってしまう。

警察に没収されたものは返還が難しいらしく、こんなレアなものを持っていかれた時には気持ちのやり場がない。

 

以下の話は根拠はないので自己責任にしてほしいが、アーミーナイフを腰にぶら下げるのは論外だが鞄にしまってすぐに取り出せない状態にしておくと大丈夫、と聞いたことがあり、その体験談がある、

先日渋谷を歩いているときに警察に持ち物検査をされた。ちょうど爆発物が騒ぎになっていたりした時期で、取り締まり期間だったのだろう。

わたしはこのアーミーナイフを大きなバックパックの中に、ポーチに入れて所持していた。どこまで細かく見るのだろうと思っていると、やはりポーチの中まで細かく見られ、このアーミーナイフも見つけられた。正直ひやひやしたが、警察がこのアーミーナイフを見つけた時に僕が「あ、それハサミっすね~」と言うと、アーミーナイフのナイフ部分を取り出して確認もしていたがそのままポーチに戻し、スルーした。

「大変っすね~」などと警察と雑談しながら検査を愛想よく受けていたのもあり、厳しい警官だったり持ち主の態度、その場の空気や運によってはもしかしたら没収されていたのかもしれないが、この時は特に何事もなく終わった。

わたしが人生で持ち物検査、もとい職質を受けたのはこの一回きりなのだが、頻繁に職質を受けたりする方は大事なナイフであれば持ち歩かない方が賢明かもしれない。正直わたしもこんなに危ない橋を渡りながら毎日使うわけでもない大事なナイフを常備したくない。非常に気に入っているので理由をつけて持ち歩いたりしているが、おそらくこの「理由」をすぐに言えるようにしておくのが大切である。

この一件があってからこのナイフを持ち歩くことはほとんどなくなった。

 

空港で没収される

もうひとつこのナイフにはエピソードがある。それは、関西から東京に旅行に飛行機で行った際、没収されそうになったことだ。

その時は関西空港と成田空港の往復で、往路の関西空港での検査時にベルトなどの金属製品を入れるかごにそのナイフも入れていたが、特にアラームが鳴ることなく飛行機に乗ることが出来た。

しかし、帰る際に成田空港での検査時、同じ要領でナイフをかごに入れるとアラームが鳴り、「どういう理由であれナイフを機内に用いることは許されない」と言われた。往路で問題なかったことや非常に大切なナイフなので機内でとりださないことを約束するなど何を言っても無駄だった。そして没収されたものは発送してもらうことは難しく、処分されてしまうそうである。その際にどうにか方法は無いかと尋ねると、誰かに来てもらって預かってもらうか、自分で宅急便で送るしかないといわれた。

飛行機が出るまでの残り時間はかなり少なかった。成田空港内にヤマト宅急便はあったが、持ち物検査の場所からかなり離れたところにあったので重いリュックを背負いながら必死に走り、ヤマト宅急便で家に送った。なんとか間に合ったものの、旅行最後の体力のない時に走らされたうえ無駄に宅急便の金額を支払うことになり、非常に残念な気持ちになった。

飛行機の持ち込み荷物では基本的にナイフはNGであり、このルールをちゃんと見てなかった私が当然悪い。この時から飛行機に乗る際はこのナイフを持っていかないことを決心したいい教訓になった。

 

結論:ナイフは持ち歩きにくい

こんなエピソードがあったので、なおさら愛着もある。持ち歩かない時も家で洋服のほつれを見つけた際や、副爪を切る際にこのナイフのハサミを使用したりしている。

リスクを承知でどうしても持ち歩きたい際には、これと同じモデルの通常のモデルが安価なので、没収されてもダメージの少ないそちらの方が賢明かもしれない。

最後はナイフの持ち歩きの話になってしまったが、とにかく所有満足度の高い愛用品であるナイフの紹介でした。

 

-愛用品