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日用品にはお金をかけたくないもの
日々生活を続ける中で、たくさんの日用消耗品がある。
見渡すだけでも…ティッシュ、トイレットペーパー、入浴剤、手洗い石鹸、歯ブラシ、つまようじ…などなど。
普通の心理であれば、できるだけお金をかけたくないもののはずだ。これらを購入するお金はいわゆる「生活費」として計上され、抑えるのが吉というのがほとんどの人がそう思っている。
だから、薬局でも10円1円でも安売りしているトイレットペーパーから先に無くなっていくし、少しでもお得なものにみんな飛びつくのである。おそらくそこに、トイレットペーパーへのこだわりはシングルかダブルか程度であとは一切ない。
趣味や欲しいものはあなたを幸せにしているか?
日用品に掛かるお金を少しでも浮かせば、その分趣味や欲しいものにお金を使うことが出来る。この図式は間違ってはいない。
しかし、一度立ち止まって考えて見てほしい。果たしてその趣味や欲しいものは、あなたの生活をどれだけ幸せにしているだろうか?
もちろんそれは人それぞれで趣味にさえ投資できれば他はどうでもいい、とにかく幸せであるという人もいるだろう。
そうではなく、趣味や欲しいものにお金をかけているのにかかわらずなんとなく生活に満足が無いというか、幸せを感じにくいという人もいるはずだ。
かくいう僕もそうだった。日用消耗品にかかるお金は無駄でしかなく、1円でも安くしたその積み重ねが趣味や欲しいものに投じられると思っていた。
虫歯への恐怖が僕を変えた
しかし、ある一つの出来事が僕を変えた。歯に痛みを感じてしばらく通ってなかった歯医者に行った時の話だ。
しかし昔から甘いものを食べるとシみることが多かった。歯医者はきらいなので、少しでもしっかりと磨こうと僕は毎日無印良品の電動歯ブラシを使って結構しっかりと磨いているつもりでいた。もちろん、歯の隙間にも残らないよう気をつけていた。
しかし、歯医者で検診したところ歯の隙間にすでに虫歯になっているところが何点かみつかり、さらに他の歯にもその危機が迫っている状態だった。しかも、痛みを感じていた部分は虫歯ではなく歯茎の腫れが原因で、これもどうやら磨き残しが原因ではないかと告げられた。
ショックだった僕は、これからしっかりデンタルフロスを習慣にしようと決意した。しかし、デンタルフロス自体は安くて大入りのものが家にあったのだが、正直歯ブラシの後にもうひと手間行うのは億劫で、日々ほとんど使っていなかったのだ。
高級デンタルフロスで歯間磨きが習慣になった。
安売りのデンタルフロスは耐久性が無く、下の歯だけで1本、上の歯だけで1本消費しては捨てるものだった。中には切れるものもあって、1回の掃除で3本消費することもたまにあった。形も平らなもので使いやすいとは言えず、とりあえずたまに使うものだし安いものにしておこうという選択で、そのまま使わなくなっていたのだ。
しかし、調べたところデンタルフロスは毎日やってもいいようなものらしいと知る。できるかな…と思いつつ、薬局を見てみると、「クリニカアドバンテージ デンタルフロスYタイプ」というものを見つけた。
これは100均やノーブランドのフロスを買っていた自分にとって、かなり「高いな」という印象だった。なにせ18本しか入っていないのに他の30本や50本入りのものよりも高く、1本あたりの値段で考えるとだいぶん違う。
形も平べったいものではなく立体的で、まあいいものなんだろうけど…という印象だったが、よく見ると「高強度」「洗って繰り返し使える」というフレーズを見つけた。これが妙に刺さり、使っては捨てのデンタルフロスよりもエコだし洗って出しっぱなしにしていれば続けられるんじゃないかと思い、購入してみた。
すると、このYタイプというのがとにかく使いやすい。いままで口の奥に手を入れないといけなかったのが、奥歯の隙間まで楽に入れられる。しかもかなり強く、5回くらい上下の歯を掃除しても、柔らかくはなるが切れはしない。
これを買ってから歯ブラシの横にこのデンタルフロスを置くようになった。そして、毎日それが目に入るので歯ブラシの後にフロスをするのが習慣になった。一度きりの使い捨てとそうじゃないものが、こんなにも差があるのかと実感した。
すると3ヶ月に一度ほどの歯医者の検診でもよく磨けていると褒められ、昔からあった虫歯でもないのにシみることもなくなった。このデンタルフロスひとつでいい習慣が身につき、「歯の痛み」というストレスから解放されたのだ。
良い日用品が、良い習慣をつけるきっかけになるかもしれない
それから僕は日用消耗品でとにかく一番安いものを、という習慣をやめた。安さではなく、機能とそのバランスで選ぶのだ。
例えばトイレットペーパーを安いものから香り付きの良いものを買うようにした、するとトイレにそのトイレットペーパーの香りが広がり、消臭剤無しでもトイレでいい香りがするようになったのだ。その分、消臭剤代も浮いたし、なにより使用する際の満足感が大きい。
日用消耗品というのは大抵その趣味や欲しいものよりもきっと日々触れる機会が多いものである。もちろん趣味や欲しいものにお金を使うのもいいが、日々の暮らしにいくつかの「良い日用消耗品」を採り入れれば、少しだけ生活が幸せになるかもしれない。